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marieのアコーディオン奮闘記

アコーディオンを中心に好きな事をいろいろ。marieの日々の記録です。

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公園練習の醍醐味
すきが多いのか、私はよく街なかで見知らぬ人から話しかけられる。
「あのー手相の勉強をしている者なんですが、お時間ありますか」

「あなたの健康としあわせをお祈りさせてください」

「あなたは本当に自分らしい生き方をしていますか?私はアダルトチルドレンだったけどこのセミナーで…」
などという宗教系と自己啓発セミナー系はとても多い。

さらに
「犬と猫がたくさんいるテーマパークはどこにあるんですか?」
とか道案内系も多い。

話がのっけから脇道にそれたが、
アコーディオンの公園練習時もよく話しかけられる。
たぶん皆アコーディオンが珍しいのだろう。

さて、
ゴールデン街で弾いて撃沈した時よりももう少し上達しレパートリーも増えたある日、私は神奈川県内のとある大きな公園でアコーディオンを練習していた。

曲目は、「ウラルのぐみの木』。ロシア民謡である。
私の座っているベンチの後ろを一度通り過ぎた自転車が引き返してきて、私の前で止まった。

「コンニチハ。ソレハ、ロシアノ曲デスネ!」

その声をかけてきた彼は、25歳のロシア人で、来日して数年になるという。

「ワタシノクニノ曲、懐カシイ」
と彼は嬉しそうに言って、私のアコーディオンにあわせて、ロシア語(たぶん)で歌い始めた。

「日本人ハ、ロシアノ曲、アマリ好キジャナイ。日本ニ来テ、ロシアノ曲、アマリ聞カナイカラ」

そんなことはない。日本でロシア民謡はよく知られているし、私はロシアのメロディが好きだと言うと、彼はとても喜んでいた。

日本人に置き換えて考えると、異国の地で思いがけず「ふるさと」や「さくらさくら」を聞いたような感覚なのだろうか。

ノスタルジックな表情の彼を喜ばせようと、「ウラルのぐみの木」以外にも何曲かロシアの曲を弾いてみた。どの曲も彼は知っているという。

彼自身はアコーディオンを弾けないそうだが、ロシアの町や村のレストラン(居酒屋?)には必ずといっていいほどアコーディオンの上手な人がいて、みんなで歌うのだそうだ。

「アナタ、アコーディオン持ッテロシアニ行クトイイ。ロシアノ曲弾クト、人気者」
モスクワではなく郊外の街に行くといいと強くすすめた。

その彼には、それきり会っていないのだが、この出来事は非常に刺激的なモチベーションとなった。

この時に強く思ったことは二つ。

アコーディオンというポータブルな楽器をやるからには、「楽譜がないから弾けない」なんて言っていてはだめだ。
曲名を言われただけでぽんと弾き始められるような「人間ジュークボックス」のような奏者になりたいということ。

いつの日にかロシアに行こう。そしてロシア人の前でアコを弾いて恥ずかしくないようロシアの曲を何曲も覚えようということである。

いつの日にか、ね。
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