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marieのアコーディオン奮闘記

アコーディオンを中心に好きな事をいろいろ。marieの日々の記録です。

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アコーディオンのドラマ
9/14(木)紀尾井ホールで行われた、御喜美江さんのコンサートに行ってきました。

自由席だったので、少し迷った結果、かぶりつきではなく、その少し後ろ(前から5番めの席)に座りました。我ながらこれは絶妙の席だったのではないかと思います。舞台の上手と下手に分かれて演奏するデュオ曲「エコー」も、首を振らずにみることができましたから。

御喜さんはもちろんのこと、全員がまさに「競演」ということばがふさわしい、素晴らしい演奏でした。
立奏にくらべ座奏はあまり体を動かさないイメージがありますが、それは誤解。
御喜さんをはじめとして全員が、(リズムをとるための”揺れ”ではなく)一つ一つの音に表現をこめるために、からだ全体を使って楽器に音を送り込んでいるかのようでした。ラストの「ブエノスアイレスの秋」なんて全員が全員ノリノリ(←語彙が貧弱)ですごかったです。

舞台に近い距離で見て、凄いと思ったのは、呼吸。呼吸が合っているのです。お互いの顔を見合ってタイミングを合わせるのではなく、一区切りついて次のフレーズに入るとき、別々のメロディーを刻んでいた二人が音を合わせる直前、途中休符があって鋭く新しい音をいれるとき、ラストの締めくくり・・・「スッ」と短くシャープな呼吸が揃います。「息のあった演奏」という言い方がありますが、まさにそれです。

一番印象的だったのは、御喜さんとグジェゴシュさんのデュオによる「F&I」という現代曲です。
演奏前に御喜さんの一言解説がありました。FとIはぞれぞれイニシアルで、とても仲が良いけれどしょっちゅう喧嘩しているカップルをイメージして作曲家の野村さんが作られた曲とのこと。
そうして始まったのは、本当にカップルのやりとりが聞こえてくるような生き生きとした演奏でした。片方がヒステリーを起こすともう片方も逆ギレして喧嘩!二人の意地の張り合い!音楽を聴いているというよりもまるで二人芝居をみているようです。顔の表情ではなく、音の表情によるドラマ(ややコメディタッチ)に惹き込まれました。ラスト、客席では思わず軽く笑いが起こるほどでした。アコーディオンってこんなこともできるんですね〜。とても面白かったです。

20060914program.jpg終演後は、出演者の皆様から、サインをいただいちゃいました。
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コメント

1. 無題

Marieさん
紀尾井ホールでのコンサートは素敵なコンサートでしたね。きっと書いて下さると思っていました(^o^)。

僕は、4重奏、3重奏、2重奏それぞれ、そして全てのプログラムを楽しめたけれど、やっぱりソロで聞かせて頂いた天使ちゃんそのもののモーツァルトと、しっとりと聞かせて下さったアンコールの素晴らしさが今でも耳にというか胸に残っています。空気が出入りしてリードを振動させ、それが蛇腹室を鳴らし、さらにそれがホール全体に伝わっていくスケール感と、発音の瞬間から音が代わり/あるいは消えるまでのしっかりした持続感を味わうことが出来たのは最高に幸せで、「地平線」の言葉の意味がさらに少し分かったような気がしました。

終演後に御喜美江さんにご挨拶したら、ここで昨年8月31日にmarieさんがお書きになった「御喜美江アコーディオンセミナー」の記録をご本人も読んでいらっしゃって、良く纏まっているとお褒めの言葉がありましたね(^^;。

1週間後の23日に一緒に合奏なさるアコトリオ仲間をご紹介下さって有り難うございました。

2. 無題

そうですね、「地平線」私もしっかり感じました。モーツアルトもバチンの少年もすごく素敵でしたね。私にとって御喜美江さんの演奏はすごすぎて、感想がうまく言葉にまとめられないです。すごいとか素晴らしいとかだけでなくてもっとうまい言葉がみつかればいいのですけど^^;
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